個人投資家が株取引で勝てない理由を解説します。
逆に、どうやったら個人投資家の勝率が上がるのかも解説します。
個人投資家が勝てない理由
まず結論から言うと以下の2つです。
- 損切りしないから
- 逆張りをするから
これらについて解説します。
個人投資家は損切りをしないから株で勝てない
これに関しては行動経済学でも有名な「プロスペクト理論」があてはまります。
プロスペクト理論というのは損失回避の行動のことで、人間は損失を回避する生き物だという理論です。
株でよく使われます。
例えば、含み益が5万円出ていた場合
「この5万円が0円になったらどうしよう→損失が嫌だ」
という理由で利益確定する人が多いです。
しかし、逆に含み損が5万円出ていた場合
「また上がるかもしれない→損切りによる損失確定は嫌だ」
という理由で損失をそのままにしておく人が多いです。
こちらに関しては、以下の「信用評価損益率」という指標が参考になります。
これは個人投資家の信用取引において、損しているのか利益が出ているのかそのパーセンテージです。
この指標、面白くて基本的に0%より下なんです。笑
つまりほとんどの個人投資家が利益確定はすぐするが、損切りはなかなかせずに基本的にマイナス状態ということです。
6年分のデータでこれなので非常に信憑性は高いですね。
個人投資家は逆張りをするから株で勝てない
個人投資家が勝てない大きな理由はこの逆張りにあります。
▼逆張りイメージ図
株価がそろそろ上がるだろうというのを狙った株を買うことを「逆張り」と言います。
反対に、株価が上昇しているときにまだ上がるだろうと思って株を買うことを「順張り」と言います。
▼順張りイメージ図
基本的に日本の株式市場というのは海外投資家が80%売買しており、主に先物を使って動かしてきます。
「投資主体別売買動向」という指標を見ると日本の個人投資家と海外投資家が株を売っているのか買っているのかが分かります。
これを見るとほぼ全ての時期において個人投資家は買い、海外投資家は売っています。
そして海外投資家は80%のシェアがあるのでマーケットを動かす力が強いです。
海外投資家は順張りを得意としているので、基本的に一旦上がるとしばらく上がることが多いです。
個人投資家は逆張りが大好きなので、トレンドとは逆方法に売買してしまい、どうしても株取引で負けてしまいます。
その証拠が以下です。
みなさんご存知コロナウイルスの影響で日経平均株価は1ヶ月で3000円近く暴落しています。
このときもちろん海外投資家は「売り越し」です。
▼投資主体別売買動向
しかし、この表の通り個人投資家は「買い越し」です。
つまり、この暴落局面ほとんどの個人投資家が買いですが、実際株価は下落を続けているので個人投資家が含み損を抱えているもしくは損失を出している状況ということが分かります。
そのため、基本的に今回のような暴落局面ではひとまず一気に株を買わずに少しずつ買っていくことが重要です。
2019年が下がったところを一気に買っていれば儲かった相場だっただけに、その感覚でトレードすると2020年は大損する可能性が高いです。
個人投資家が勝率を上げるためにやるべきこと
以下、個人投資家が勝率を上げるためにやるべきことです。
- 損切りをする
- 順張りをする
日本のマーケットは海外投資家の影響によりしばらく同じ方向に動き続けるので、1日1日の値動きより、もう少し大きく1週間単位ぐらいで上なのか下なのか、トレンドを見ることが大事ですね。
これに関しては25日移動平均線を使って株取引をすれば問題ないかと思います。
特に損切りするときはこの25日移動平均線が下回ったら損切りなどは非常に使える手法となります。
▼日経平均株価3ヶ月チャート
上の画像だと赤色の線が25日移動平均線となります。
完全に下にぶち抜いているので一旦損切りも選択としてアリということですね。
このように移動平均線など参考にしていただいて、株の勝率アップにつながれば幸いです。
以上。