株初心者講座ということで買ってはいけない危険な高配当株の見分け方について説明していきたいと思います。
買ってはいけない高配当株の見つけ方
高配当株は人気でもあるのですが、危険な地雷銘柄があるので、その地雷を踏まないように高配当株の見つけ方を説明していきます。
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買ってはいけない危険な高配当株の特徴
買ってはいけない危険な高配当株としていくつか特徴があります。
配当性向が100%を超えている。
配当性向=1株あたり配当÷1株あたり利益(EPS) ×100
とパーセンテージで求めます。
配当性向の理想は30%から40%ですね。この配当性向が低すぎても株主還元全然していないことになってしまうのでそれはそれで微妙です。ただ高すぎてもやっぱりダメで、どれだけ高くても60%以下かなと思います。
過去7年間で赤字になったことがある。7年と書いてるんですけど期間は長ければ長いほうがいいです。ひとまずの目安として7年とここでは仮定しています。
自己資本比率が低下している。有利子負債が増えている。利益剰余金が減っている。利益剰余金から配当金を出すことが多く、いわゆる貯金みたいなものなんですけど、それがどういうふうに推移しているかというのは非常に重要になってきます。
これら全てに当てはまる銘柄というのはかなり危険なので、配当狙いで株を買うのはやめたほうがいいです。
具体的な高配当株の見つけ方
実際どうやって調べるのかっていう話なんですけど、株探とバフェットコードこの2つのサイトがおすすめです。
株探とバフェットコードを使って実際、三菱自動車について分析していきたいと思います。
株探
株探を使っている画面ですが、
この銘柄ぱっと見ると配当利回り4.26%でPBRも0.83%。三菱自動車は聞いたこともあるし、高配当だし株価も安いと株初心者の方が見たら買ってしまいがちな銘柄です。
こちらの銘柄について、まず配当性向に注目すると1株当たりの配当が20円なんですけど、1株当たりの利益というのが3.4円しかなく、配当性向が588%とありえないぐらい高いです。普通に考えたらおかしいです。
なので1株配当はどれだけ高くても2円ぐらい抑えるべきですよね。1株当たりの価値が3.4円しかないにもかかわらず配当20円出すのは普通に考えるとおかしいです。
まず配当性向が異常な数字だということがわかったら、次はバフェットコードを見ていきます。
バフェットコード
この時点で三菱自動車の株を買うのやめたほうがいいんですけど、さらに細かく見ていきます。
バフェットコードを使うと過去7年の業績が見れます。オレンジの棒グラフになっているところを注目すると2017年が純利益が赤字になってます。
もうこれに当てはまるだけでもちょっと配当狙いとしては微妙な所ではあります。さらにバフェットコードを使うと、自己資本比率と利益剰余金、有利子負債が見れます。
自己資本比率も下がっています。利益剰余金に関しても2012年、13年とマイナスになっています。有利子負債も2019年から一気に上がっているということですべてに当てはまります。
危険な高配当株の例
買ってはいけない危険な高配当株というのはこういう銘柄ですね。
配当の推移も見れるんですけど、やっぱり2017年いきなり10円に減ってたりということで、配当が順調に推移してないこともわかります。
比較的安全な高配当株の例
高配当株に求めるものというのは安定して配当を出せる財務状況であるということですね。景気に左右されにくい銘柄が高配当を狙いという観点ではおすすめです。
具体的にどのような銘柄かというとKDDI、オリックス、コカ・コーラ、P&Gのような銘柄です。
たとえばKDDIなんて景気が悪くなったから携帯解約しようという話には、やっぱりなりにくく、P&Gとかに関しても景気が悪いから、じゃあティッシュ使うのやめようとはならないですよね。
なので景気に左右されにくい銘柄がおすすめです。オリックスとかも金融業で1回お金を貸すとずっと金利返さないといけないですし、コカ・コーラに至ってはソフトドリンクのシェアが世界で見ても30%と強固なシェアを誇ってます。
コカ・コーラもP&Gもずーっと連続増配記録も60年近く連続増配しているということでも知られていますけれども、なぜそんなことができるのか?っていうと、ビジネスモデルがすごく優秀であるということが一つ挙げられます。
ここまでが買っても大丈夫な高配当とそうでない高配当との見分け方ですね。まずは、配当性向に着目します。配当性向が100%とかなってたらもう基本的には買わない方がいいです。
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高配当の基礎知識
高配当の基礎知識ということで、高配当株ってそもそも何なのかっていう話をしていきたいとおもいます。
高配当株っていうのは配当利回り3%以上の銘柄のことになります。配当利回りの計算式なんですけど
配当利回り=1年の年間配当額÷1株の株価×100
で求められます。配当利回りなんですけど、厳密に言うとほとんどが予想配当利回りと呼ばれるものになります。
もう1つは実績配当利回りっていうものがあるんですけど、企業いうのは事前に「今年はこれだけ配当出します」っていうのを発表するんですね。
事前に発表がない銘柄に関しては配当利回りが出ません。ヤフーファイナンスとかで配当利回りが出ない銘柄って気になったことある人いるかもしれないですけど、あれは企業が発表してないから利回りが出せないっていうことですね。
ただざっくりとしたどれくらい配当を出すのかっていうのを計算するときに使うのはこの実績配当利回りですね。
去年の実績ベースなんでそこから今年は去年のプラスマイナス何円かだろうっていう予想を立てるのが、実績配当利回りの使い方です。
このあたりは企業によって配当予想を出したり、出さなかったりします。有名なところでいうとキャノンは割と権利日のギリギリ1週間前とかに「配当これぐらいだします」というふうに発表したりします。
なので配当利回りが4%あると言ったとしても、Q2の業績が悪化して「50円の配当予想が45位になりました」と5円減配するなど、予想配当利回りが下がることも普通にあります。
あくまでも配当利回りというのはよそう方の数値でしかないっていうことを覚えておいたほうがいいかなと思います。
配当利回りは高ければ高いほどいいっていうのは間違いです。こういうふうに減配のリスクもあるので、減配してしまうと株価本体も下がってキャピタルゲインって言うんですけどキャピタルゲインでも損をしてしまいます。
適性の配当利回りって何パーセントぐらいなんですか?というと適性な配当利回りは5%以下でそれより高い配当利回りっての基本的に何かがおかしいですね。
先ほどの三菱自動車みたいに4%なんですけど配当性向っていうのが100%を超えてて危なかったりするものもあるので、正しい知識を身につける必要があります。
大塚家具や日産自動車などは、配当性向や配当利回りが高すぎて実際に減配したという会社も普通によくあります。
特例の高配当株「JT」
じゃあ配当利回り7%もあったJTはどうなんだ?というとJTは特例中の特例です。なぜ JTにあんなことができるのかというと、営業利益率が高く、潤沢なキャッシュを持っていたっていうところが非常にポイントで、JTだからこそ高配当を維持できていました。
しかし、JTもついに先日の決算で減配してしまいました。それでもJTは高配当のままです。
他の銘柄であれば絶対に買わない方がいいです。かなり危ないので、配当利回りが7%は普通に地雷銘柄です。ただJTはすごい優良企業なんでちょっと特別です。
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高配当株の見つけ方のまとめ
高配当銘柄で見るべきポイントは
・とにかくまず配当性向を見る
・次に象は余力があるのか資本を見る
ということです。配当性向が高すぎないかを確認し、その次にちゃんと配当を払える財務状況なのかっていうチェックします。
それが自己資本比率が利益剰余金とかを見るとわかるので、ここを見て問題なければ買っても大丈夫な配当です。
ということで正しい知識をもって正しい投資をして、高配当ライフを満喫しましょう。
以上